日本は難民に優しくない国と言われています。
日本の難民認定はなぜ少ないか?-制度面の課題から | 認定NPO法人 難民支援協会によれば、昨年(2020年)の難民申請者は3,936人、認定者は47人。一昨年(2019年)は難民申請者10,375人に対して認定者は44人で、「世界でも類を見ない極めて少ない認定者数であることは事実」とのことです。
しかも申請から認定まで4~6年もかかるといいます。
4~6年もの間、自分の身がどうなるのか分からず、言葉も分からず、まともな職にも就けず(難民認定されなければ母国に強制送還されるため、長期雇用を前提に雇える企業もほとんどない)、不安な中生活することになります。
そんな難民と呼ばれる人々の生活と未来を支えるために始まったビジネスがあります。
それが『ZERO PC』です。
企業などから回収したパソコンをただ中古として売るのででなく、CPUなどの心臓部分は新品やリユース品に取り換えて新品同様にして販売するシステムです。
そしてそのPCの再生作業をしているのが、上述の難民と呼ばれる人々なのです。
ZERO PCでは難民の雇用に当たって以下のことを強調しています。
①日本人と同水準の給料と社会保障
難民でも日本人でも、評価やそれに対する給与などは区別がありません。スキルを身に付ければその分昇給もあり、十分な社会保障も受けられます。②スキルを身に付け、どこでも活躍できる人材に
パソコンを再生する技術は、世界のどこでも通用します。日本を離れることになったとしても、将来の役に立つようなスキルです。③日本に馴染めるようサポート
日本語の先生による定期的な日本語学習の機会を用意。また、病院や家の契約など困ったことは日本人メンバーがサポートしています。
ややもすれば劣悪な労働環境に置かれがちな人々が、当たり前の労働の対価と補償を受けられ、日本での経済的自立や将来母国に帰国した際にも生きる技術を身に付けられる(「母国が平和になったら帰りたい」という人もいる)。そして会社による生活面でのサポートも受けられる。
ただの中古ではないので製品の質を求めるユーザーにとっても満足度は高く、ビジネスとしてもしっかり回る(持続性の確保)。
とても素晴らしいと思いませんか。
また、難民の問題だけでなく、環境にも配慮したシステムになっています。
詳細はZERO PCのサイトから確認していただければと思いますが、やはり新品を購入するよりは断然CO2やゴミの削減につながると思います。
私はPC周りにはあまり詳しくはありませんが、巷で新品として販売されている機種と性能的には見劣りしないPCたちが32,700円~(最上位シリーズでも65,780円~)と大変リーズナブルです。
実は今回弊所にて追加PCをZERO PCで購入しましたので以下簡単な購入レポートです。
今回購入したのはこちら。ZERO PCでは最上位機種となります。
ZERO PC Zシリーズ Toshiba dynabook R73/A_71,280円(税込) | ZERO PC - エシカルパソコン
主なスペックは
・メモリ 8G
・CPU Intel Core i7 6600U @2.8GHz
・記憶容量 新品SSD 240 GB
・OS Windows 10 Pro 64 bit
どうでしょう。このスペックで7万円ちょいならお買い得なのではないでしょうか(どうなんでしょう?)。もちろん必要に応じてメモリや記憶容量の増設も選択できます。
ただし標準価格ですとマイクロソフトオフィスシリーズではなくWPSオフィスとなるので、ここは必要に応じて変更が必要かもしれません。
注文後二日(中一日)で届きました。迅速です。
段ボールを開けるとZERO PCのコンセプトが。
もう一枚。サポートもしっかりすることが強調されています。
ZERO PCステッカーがついてきます(「284人目のメンバー」とありますが、この数字の意味は分かりません。2017年創業ですから、さすがにトータルの販売台数でないとは思うのですが)
環境を意識していることもあってか、無駄なビニール袋などは一切なく段ボール製の簡単な梱包材に包まれパソコンが出てきます。
こんな感じ。おそらく2016年のモデルだと思うのですが、なので外観はそれなりの古さは感じます。
インテルCORE i7。。。にもいろいろあるのかも知れませんが、私には分かりません(笑)
付属品はACアダプター以外に何もありません。説明書や諸々のCDなどもありません。必要なものだけ手に入るのでむしろ良いです。
立ち上がりのスピードは以下の動画をご参考ください。
大体15秒程度でしょうか。
その他の感想としては、液晶画面の鮮やかさや明るさはやはり中古感は否めない感じがしました。これは交換できないので仕方ないですね。
しかし最近はデュアルモニターで大きいモニターをメインに使用することも多いと思うので、そちらが比較的新しければあまり気にならないかも知れません。
後、扱っている種類は多くは無いですし、カラーバリエーションとかは選べません。新品を購入した時のピカピカ感やドキドキ感も無いと言えば無いですが、2台目3台目とか、職場で用途限定で使用するものとか、子どもの練習用とかで割り切ることは可能と思います。
そして何より自分にとって必要なものを購入するという行為が、困っている誰かの役に立っていたり、地球環境に配慮出来たりというところに意義を感じることが出来るのが一番のメリットかと思います。
よろしければご検討いかがでしょうか?