最近先輩からいただいた本を読み終えたのでご紹介いたします。
私が今回読んだ本は「酒好き医師が教える最高の飲み方」です
さっそくですが、お酒にまつわるこんな話をよく聞いた事はありませんか?
・飲む前にウコンを飲め
・飲む前に牛乳で胃に幕を張れ
・空腹でいきなり酒を飲んではいけない
・お酒と同量の水を飲め
・適量のお酒は健康にいい
・顔色が赤くなる人は酒に弱い
・鍛えれば酒に強くなる
このように、酒飲みがなんとなく信じてることを、実際に専門家に取材してまとめているのがこの本です。
お酒は好きだけど、健康にも気にしたい。そんな人にオススメしたい一冊ですね。
私が読んで思った事は、やはりお酒は基本的に健康のリスクにはなるという事です。
ですので、お酒のリスクを認知しつつ、自分の許容範囲で楽しむ事が大切だと感じました。
本書では、お酒が体に及ぼすメリット・デメリットが沢山紹介されていたので、一部抜粋して紹介したいと思います。
まずは、お酒が与える体に良い効果からお伝えします。
・日本酒は一部の生活習慣病を予防してくれる
・日本酒から発見されたペプチドは学習・記憶能力を改善させる
・清酒中のグルコサミンは抗がん性を示すNK細胞を活性化する
・純米酒はアミノ酸を多く含み「美肌の素」と言える
・適量飲酒は一部の血管系疾患リスクを下げる
・芋焼酎や泡盛は血栓の溶解効果が期待できる
・ビールはアルツハイマー病の予防が期待できる
・熟成赤ワインには抗酸化作用がある
・赤ワインには記憶力回復や認知症予防効果がある
上記のように、お酒は必ずしも悪いわけではないようです。
実際に、赤ワインを日常的に飲むフランス人は、喫煙率が高く、動物性脂肪の摂取量が多いのにもかかわらず、心疾患の死亡率が低いという結果も出ています。
お酒を飲む事で得られる効果も意外と沢山ありました。
ただし、このような効果を受ける為には「適量を守る事が大事」です。
お酒の適量は「2500÷アルコール度数」で計算する事が出来ます。
例えば、20%の焼酎だとすれば、2500÷20=125mℓになります。
少いと思った方も多いと思いますが、これが節度ある飲酒量になるそうです。
次に、お酒が与える体に悪い影響についてをお伝えします。
・酒を頻繁に飲むと脳が委縮する
・大量飲酒は認知症リスクを上げる
・大量飲酒はうつ病リスクを上げる
・アルコールは脂肪肝につながる
・飲酒量が増えるとガン発症リスクが上がる
・飲酒は糖尿病リスクを上げる
・「喫煙+飲酒」で発ガンリスクが著しく上がる
・高血圧や脳出血は少量飲酒でもリスクアップ
・飲酒による肝硬変のリスクは指数関数的に上がる
・飲酒で赤面する人は食道がんリスクが高い
・日本人は欧米人より飲酒による大腸がんリスクが高い
・膵炎(すいえん)の主たる原因はアルコール
・アルコールは乳ガンの発症リスクを高める
・アルコールは覚醒効果があり睡眠の質を落とす
・アルコールは薬の作用・副作用を増強させることがある
・アルコール摂取が多い人ほど歯周病罹患率が高い
上記のように、やはり本書ではお酒を飲む事に対するメリットよりも、デメリットの数の方が圧倒的に多く記載されていました。
「基本的にお酒は毒」である事は間違いないようです。
とはいえ、お酒が好きの人はリスクも承知の上で、お酒を楽しんでいると思います。
この本の監修者である肝臓専門医・浅部先生は、以下のようにおっしゃっています。
我々の生活は多くのリスクと共にある。
少しでも健康に長生きしたい方には、飲酒は勧められない。
しかし、多くの人は一定のリスクを取りながら、楽しみを見つけて生活している。
大切なのは、大きすぎるリスクを避ける事である。
この本は、「お酒」という健康リスクを選び、その楽しみを享受したい人にとっては、「どの程度のリスクなら許容できるのか」を考える参考になるのではないだろうか。
私はお酒を自ら飲みに行こうとする事は少ないですし、一人で晩酌した事も一度もありません。
しかし、仕事の会食、プライベートでの友人や先輩後輩たちとの付き合いにお酒は付き物です。
より良い人間関係を築けても、自分の体の調子が悪くなれば本末転倒だと思いますので、飲む時はなるべく適切な量を意識してお酒を楽しもうと思います。
改めてお酒の健康リスクに対する怖さを知ったので、健康には十分注意しながら生活しようと思いました。
(響)