通知カード終了か?

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 皆さんはマイナンバーカードをお持ちですか?

 

 2016年1月より始まったマイナンバー制度、政府は当初マイナンバーカードを大々的に普及させることによりマイナンバーをあらゆる場面で利用するという構想を描いていました。

 

 制度開始前に公表されていたマイナンバー制度利活用推進ロードマップ(案)では、2018年にはマイナンバーカードとキャッシュカードやクレジットカード、各種ポイントカードとの一体化や、マイナンバーカードを健康保険証として利用するという構想が描かれています。

 

 しかし現状は、そもそも必要性を感じない人が多数であったり、制度への不信やシステム上のエラーも相次ぎ、その普及は政府の思惑通りには進んでいません(昨年12月1日現在で、マイナンバーカードの普及率は全体で12.2%)。

 

 マイナンバーの提出を求められる場面でも、当初全対象者に郵送された紙製の通知カードと既存の身分証明証を利用すれば事足りました。

 

 そこで政府は今回、より行政手続きのデジタル化を促すための法案を閣議決定し、その中で通知カードの廃止を盛り込んだとのことです。

www.nikkei.com

 

 具体的には通知カードは今回閣議決定された法案の公布後1年以内に発行や更新をやめることにより実質的に無くなっていくものとし、マイナンバーカードの普及を促進するとのことです。

 

 来年の確定申告からは、電子申請かどうかで青色申告特別控除の額に10万円の差が生まれます。そして電子申請を行うのに必要な一つのアイテムがマイナンバーカードなのです(ただし現状ではID、パスワード方式でも電子申請は可能なので、マイナンバーカードが必須条件ではありません)。

 

 確かにマイナンバーカードには電子証明書機能も搭載されていますし、冒頭ご紹介の記事の通り便利な場面も少なからずあるかも知れませんが、それでも国が住民のあらゆる情報を一元管理しようとし、またそれを急ごうとする姿に私はむしろ空恐ろしさを覚えるのです。